2010.07.18 Sunday
ご対面

H君から試乗のお誘い。
今時期試乗といったらアレしかない。
セダンWRX STIだ。
といっても今回はA-Line。
新型の試乗車はA-Lineのみだそうだ。
結構大きな拠点だからMTもあるかと思ってた。
WRXの売り上げで大半を占めるのはA-Lineらしいから、それで事足りるんだろうね。
試乗車は白でオプションのBBSとタンレザー内装が付いてた。
A-Lineはオプションでもリアの羽根は付けられないが、実車を見ると羽根なしでもバランスよく見える。
A-Lineのキャラクターからすれば正解かも。
BBSのブラックハイラスターもかっこいい。
そういえば、WRブルーの専売特許だったBBSのゴールドがなくなったようだ。
惜しむ声も聞かれそうだが、個人的には現行STIにはWRブルーでもブラックハイラスターのほうがあってると思う。
内装のタンレザーは想像以上にいい。
高級スポーツカーっぽい雰囲気がある。
ただ、その分内装のプラスチッキー感が余計に悔やまれる。
シルバーだったパネル類がブラックになったのは落ち着いた感じでよい。
早速乗せてもらう。
運転席に座って気が付いたのがメーターの違い。
レイアウトや機能に変わりはないが、文字が変わっていた。
Si-DriveをいきなりS#に入れてスタート。
相変わらず2.5リッターの低速トルクは頼もしい。
しかしどうだろうか。
2.5リッターなら勝負になると思ってたが、GTIの方が低速トルクがある。
GTIは2000回転そこそこでもシートに押し付けられる感があるが、
A-Lineで同じような感覚を得られるのは3000回転辺りからだ。
高回転のパンチもGTIの方に分がある。
しかもアクセル操作に対する加速のダイレクト感が全く違う。
GTIの方が明らかに反応がいいし、エンジンの回転と速度がしっかりリンクしてる。
これはトルコンとツインクラッチの違いが大きいんだろう。
GTIの場合、DSGの特性で発進時のタイヤ2転がりぐらいはモッサリ感がある。
それに対してA-Lineは発進時の転がり感が軽快。
ただしそこから先は全ての面においてといっていいほどDSGの方が気持ちよい。
でもA-Lineの滑らかな発進はちょっとうらやましい。
この滑らかさはDSGでは難しいところだ。
暑くなってエアコン入れるようになったら、またギクシャクしてきたよ。
何だかA-Lineの評価が低いんじゃないかって?
いやいや、コイツの本領発揮はここじゃない。
ここから先がスバルのすごさだ。
とにかく乗ってみてビックリだ。
以前のA-Lineとは全然違う。
今までは突き上げはそれなりにマイルドで乗り心地は良く感じたが、
どこか落ち着きがなく、軽快感に欠ける面があった。
それが今回は路面からの入力が若干きつくなったように感じるものの、
その後の収まりが素晴らしくよく、全く不快に感じさせない乗り心地なのだ。
ひょっとしたらカミサンはこっちの方がGTIより乗り心地がいいと言うかも知れない。
クルマ全体がカッチリしてて、以前のようなちょっとゆるい感じは一切ない。
なので乗り味がすっきりしていて気持ちよい。
そしてコーナーでの軽快感もある。
これなら曲がる楽しさも十分味わえる。
これは足回りだけじゃなく、ボディやシャシーへの改良とが合わさって良い結果が生まれてるんだろう。
サスペンションだけじゃ、こうはいかないはずだ。
さらに素晴らしいのがハンドリング。
切ったら切った分だけ曲がり、ボディが遅れなく動きについてくる。
交差点を曲がるような大きな舵角でも、小刻みに左右に振るような動きでもその印象は変わらない。
その上で直進時はハンドルに軽く手を添えてるだけでまっすぐ走る。
そのフィーリングはしっとりしてて気持ちよい。
この感覚は20th Anniversaryにすごく近い。
こうなると、2リッターSTIの進化が気になるなぁ。
今回はWRXとA-Lineで足回りのセッティングが違うらしいし、
想像するにA-Lineよりもハードで、より走りに振ってあるだろうから、
こっちもA/B型とは全然違う乗り味になってる可能性がある。
で、肝心のセダンとハッチバックの差だが、はっきりいって全然わかんない。
全く同じ仕様のボディ違いを同じ条件で乗り比べでもしないかぎり、オレにはわかんないさ。
まあ乗り比べてもわかんないような気がする。
この辺は見た目や使い勝手で選べばいいんじゃないかねぇ。
乗ってみて、すごくスバルらしい進化を感じた。
数値で表せない乗り味に関しては、以前から国産トップクラスだと思ってたが、
今のスバルはこの方面で他社をまた大きく突き放した感がある。
もう欧州車とも対等に勝負できる乗り味を持ってるんじゃないだろうか。
それだけに、パワートレーンが悔しい。
そこだけなんだよ、スバルさん。
頑張って外国勢に負けないやつ乗っけておくれ。
そうそう、今回STIシリーズからインプレッサの文字が消えた。
SUBARU WRX STI。
これからはインプレッサと切り離して存続させていくのだろうか。
インプレッサというベースに縛られず、WRX独自の開発を行っていくというなら歓迎だが、
切り離した挙句、WRXは廃止なんてことになったら…
これからWRXはどんな運命を辿ることになるんだろうか。

